自動車や家電製品、産業機器を構成するモータや電力変換器・素子等のパワーエレクトロニクス技術の開発に有用なパワーアナライザと、開発機器や素子の評価等に活用できるパワーアンプについての技術解説「パワエレ機器の電力・高調波測定装置と評価装置の基礎」研修を、令和3年3月18日に開催しました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンライン形式で実施、県内の企業6社と大学1校から計14名が参加されました。
 研修は2部構成で、研修の前半では、横河計測(株)の中込 征仁 様より、パワーアナライザ(電力測定器)の基礎と活用と題して、パワーアナライザを使った電力測定と解析機能、電力計測のアプリケーション事例をご紹介いただきました。また、パワーアナライザを用いた高調波規格試験(IEC61000-3-2)と電圧変動/フリッカ規格試験(IEC61000-3-3)についての解説がありました。研修の後半では、岩崎通信機(株)の成田 芳正 様より、パワーアンプ(電力増幅器)の基礎と活用と題して、パワーアンプの種類と特長、活用事例について解説がありました。また、パワーアンプを用いたB-Hアナライザによる磁性体材料の実例を、多数紹介していただきました。
 受講者アンケートでは、すべての参加者から全体的に満足度の高い研修内容だった、との高評価をいただきました。
 今回の研修で対象としたパワーアナライザ(WT5000)とパワーアンプ(SY-5001)は、(公財)JKAの2020年度 機械振興補助事業で当センターに導入した機器です。導入機器の仕様の照会や製品開発等での利用希望等は、電磁力担当までお知らせください。(電磁力担当 沓掛暁史)

講義資料の表紙(※画像使用可を確認済)