正しい計量器
正しくはかるためには、まず、計量器が正しくなくてはいけません。そのために「法」では、質量計(はかり、分銅)・燃料油メーター・タクシーメーターなど18種類の計量器を「特定計量器」として定めて、製造・修理した ものが一定の基準にあっているか公的機関が検査します。この検査を「検定」といいます。検定に合格すると「検定証印」という印が付けられ取引や証明に使えるようになります。
検定には有効期間があったり、定期的な検査が義務づけられ、正しい計量器が私たちの周りにあるようになっています(検定証印と同様の効力を持つ基準適合証印が 付されているものもあります)。
正しい使用方法
正しい計量器を使っていても、使い方が誤っていては台無しです。それぞれ適切な設置、使用環境、使用方法を守ることでより正確な値を知ることができます。質量計を例にすると少し斜めになっただけでも計量値がずれることがあるのです。
質量計を使用するときのポイントを紹介します。
1 なるべく水平でしっかりしたところに置く。
2 はかりが水平になるよう水平器を見ながら調節する。
3 ゼロ調整をする。
4 はかるものはできるだけ中央に置く。
5 その他、説明書などをよく読み正しく扱う。
☆風袋について
お肉など、はかり売りのものを購入するときに「トレイ・飾り・ラップ・調味料」等が一緒になっていますが、これらは風袋と言って正味量からは除かれなけ ればいけません。
○家庭用はかり
一般的に家庭で使用されているキッチンスケール等の質量計は 構造や精度が一定の基準に適合するように作られています。この基準に適合したはかりには家庭用計量器の表示がされていて、正確にはかることができます。ただし、この表示のあるものは取引・証明には使用できませんのでご注意ください。
家庭用特定計量器基準適合義務の表示 |
もう少し詳しく知りたい方へ
1.正しい計量器の供給
2.正しい計量器の確保
3.正しい計量の普及
計量トリビア
「質量」 と「重量」の違い
質量はその物質固有の ものでg(グラム)やkg(キログラム)で表されますが重量とは違うものです。重量は重力の影響を受けるので地球上でも南極と赤道上では重さが0.5%ほ ど違っています。これは、遠心力の影響で赤道上の方が軽くなります。
実際には地域ごとに調 整されたはかりが使用されるので解りませんが、そのはかりを別の地域に持って行くとほんの少し差が現れます。